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野口LIFE

試作が失敗する理由、それは”○○

試作品失敗

その理由、今ならわかります

〜ズレの正体と、すり合わせを惜しまない試作のあり方〜

「なんでこんな仕上がりに?」から始まった、試作のすれ違い

試作品失敗

「図面は送ったのに、思っていた仕上がりと違う」
「精度はそんなに求めてないのに、なぜこんなに時間がかかる?」
「試作なんだから、多少寸法がズレていてもいいでしょ?」

試作品をめぐる“すれ違い”は、私たち野口製作所にもたびたび寄せられるご相談のひとつです。
多くの方が経験するこの試作トラブル――実は、その原因は加工の技術や設備ではなく、認識のズレにあります。

試作=ざっくりでいい? その“前提”がズレの原因に

試作という言葉には、実に幅広い解釈が存在します。
お客様の中には「ざっくり形になればよい」「とりあえず雰囲気が見たい」という方もいれば、
「量産前提で、精度も担保しておきたい」という方もいらっしゃいます。

一方、加工側も試作のとらえ方にばらつきがあります。
特に「試作専門メーカー」の中には、「試作=ざっくりOK」という文化で動いているところも多くあります。
そういった業者に任せた結果、「精度を重視していたのに適当だった」「再現性がなかった」という声もよく聞きます。
最悪の場合「試作型だからもう使わないと思った」と、勝手に試作型を廃棄してしまうメーカーも・・・

私たち野口製作所は量産メーカーとして、あくまでも量産を見据えた試作を行っており、
そのため「寸法はマスト」という考え方を基本としています。

なぜなら、量産時に起こりうるトラブルやばらつきを予測するには、精度が必要不可欠だからです。

すれ違いの正体は「コミュニケーション不足」

とはいえ、問題は“どちらが正しいか”ではありません。
本当に大事なのは、「どうすり合わせるか」です。

  • お客様は、どこまでを再現して欲しいのか?
  • 何を評価したいのか?
  • 使用条件は? 測定方法は? 外観の評価基準は?
  • 後工程はどうなっているのか?

こうした前提を正しく共有できていないと、どんな優れた技術も“的外れ”になってしまいます。

私たちは、試作前の「すり合わせ」に本気です

野口製作所では、試作を受ける際に徹底して「すり合わせ」の時間を取ります。

  • 加工方法、加工時の注意点を共有
  • 寸法の中で「どこがマストか、どこが緩くていいか」を明確化 ※余計なコストを掛けないためにも
  • 検査方法の事前すり合わせ(社内設備と顧客の基準を合わせる)
  • 必要であれば遠方への訪問も実施
  • Webツール(Zoom、Teamsなど)による打合せも可能
  • 書面による情報整理と記録保存を徹底

すべては、「こんなはずじゃなかった」を防ぐためです。
私たちは、その手間と時間を惜しみません。

「試作で失敗した…」お客様から聞いたリアルな声

私たちに相談が寄せられるお客様の中には、過去に試作で失敗した経験をお持ちの方も多くいらっしゃいます。
以下に、実際に寄せられた声をご紹介します。

● ケース1:図面どおり。でも目的が果たせなかった

「寸法は合っていたけど、使ってみたら全然ダメだった。使い方や目的を伝えていなかった自分たちにも落ち度があると思った」

● ケース2:検査データが出てこなかった

「試作品をもらったけど、検査データが付いてこなかった。社内で評価しようとしたら、測定情報が無くて意味をなさなかった」

● ケース3:検査できないと言われた

「必要な精度を伝えていたのに『測定器がないので測れません』と言われた。試作段階で評価ができず、先に進まなかった」

● ケース4:勝手に形状が変わっていた

「“このままだと加工が難しいから”と、相談もなく形状を変えられていた。目的に合わず、結局作り直しに」

私たちは「一緒につくるパートナー」でありたい

試作とは、正解を“見つけにいく”プロセスです。
だからこそ、「加工技術」以上に大切なのがすり合わせの姿勢です。

野口製作所では、試作という1回限りの仕事にも、
量産と同じレベルの精度、検証、確認体制で臨みます。

その根底にあるのは、
「その先の量産を成功させるために、今この1個に本気になる」という姿勢です。

▶ 試作でお困りの方へ:無料相談を実施中

  • 試作で失敗した経験がある
  • 図面だけで任せるのは不安
  • 本気で量産を見据えた試作をしたい

そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
図面がなくても、現物・構想段階の相談も歓迎です。

▶ 詳細はこちら:
https://noguchi-ss.co.jp/preparation/

野口製作所からのメッセージ

野口製作所は昭和 42 年の設立以来、金属プレス加工を通して御客様の課題を解決す る提案型企業として成⻑して参りました。

私たちのコア技術はプレス加工の工法の一つ、深絞り加工です。

この深絞り加工技術で 製作した製品を電子機器部品、車載部品で使って頂いています。

また、医療機器として 製作している製品の中には、これまで実現できなかった非常に微細で薄肉の製品を深絞 り加工技術により製作に成功したものもあり、お客様の事業拡大に大きく貢献しまし た。

このように私たちは幅広い市場ニーズにお応えする製品製作をしております。どんな時でも私たちが大切にしているのは、御客様の課題に共に悩み、解決のための最 適解を提案するきめ細かい伴奏型のものづくりサービスです。

御客様の伴走者として共に成⻑していくことは最大の喜びだと考えています。 そのためにも、まずは社員一人ひとりが人間力を鍛え、正しい判断で御客様へ寄り添える人 財の育成が何よりも大切だと感じ、日夜人財育成に努めております。

これからも私たちは、世界中のお客様の期待をこえる価値を、安心というカタチで提供し ていきます。


弊社の詳細な情報につきましては、下記のリンクから資料をダウンロードしてご確認ください。

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[ブログ監修者]
本ブログは、金属プレス加工技能士1級(国家資格)の資格を持ち、金属プレス加工業務の経験豊富な弊社技術者が監修を行っております。